ハイテク・スタートアップの経営戦略
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田路 則子 露木 恵美子
東洋経済新報社
売り上げランキング: 29473
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QBSのIgarashi先生の本です。
アメリカ、台湾、日本のスタートアップを取り巻く環境と、ハイテクスタートアップ13社の事例を紹介した本です。
バイオ、半導体、ICT業界を取り上げています。
バイオは馴染みが無い分野なので勉強になりました。
ただ、サイエンス・リンケージが高く、極端に大きな投資が必要になるので、頭の体操にはなりましたが参考になることはちょっと少なかったです。
さて、気になったところです。
理工系出身でMBA保持者という経営幹部候補として理想的な学歴
本当に仕事ができるかどうかと学歴はほとんど関係ないですが、投資を受けることができる可能性は大きくなります。
私の「工学博士」も名刺交換の時の話題にはできるので、役に立ってます。
急成長を志向するハイテク・スタートアップの例に違わず、バンゴーにおけるマネジメントチームも、過去の同業種での経験があるエキスパートを起用しているところに特徴がある
マネジメントチームと過去の経験。必要です。
それに対して、日本の起業家像はこんな感じです。
平均的起業家像は、大学の理系学部を卒業し、大手企業で製品開発に20年従事し、平均42歳で最初の起業を行う。しかも、経営は単独で行う傾向が強く、米国流のマネジメントチームを持たないというものであった
何だがイメージできます。
「自分の好きな研究開発に集中できる場所」を作り出すことを起業の目的とする傾向が強い
まさにイメージできます。
自分ではローリスク・ローリターンのつもりでも、逆にリスクを高める原因になっているのは会社をつぶすときに気づくのだと思います。
技術者出身の経営者がしばしば陥りがちな罠、つまり、技術蓄積に注力して自社製品を育ててNIH (Not Invented Here:ここで開発されたものではない)症候群を引き起こす
私は技術者なので、特に気をつけるべし!です。
①創業期からのグローバル展開
②柔軟なキャリアパス
③出口戦略の多様性
今後はこの3つに注意します。
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